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マリナーズ時代の2004年、キャンプ初日に談笑する長谷川滋利(右)とイチロー

 大リーグ・マリナーズなどで活躍したイチロー氏(51)が22日、日本選手としては初めて米野球殿堂入りを果たした。

 プロ野球オリックスやマリナーズでともにプレーした野球解説者の長谷川滋利さんに、孤高の天才打者の素顔などを聞いた。

 ――イチローさんが大リーグで果たした役割をどう見ていますか。

 「突出した選手が集まっている大リーグの中でも、野球殿堂は残した功績など他とは違う何かを持っていたから評価されたのだと思います。例えば、たまにゴルフを一緒にする投手だったグレッグ・マダックス(元ブレーブスほか)は、今でこそ当たり前になっている球を動かす『ムーブメント』という新しい投球を披露していました(2014年に野球殿堂入り)」

 「2000年代はパワー全盛の時代でした。イチローはパワーヒッターが多い中で10年連続シーズン200安打に象徴されるように、安打を積み重ねることに徹したところがすごい。メジャーで生き抜くための表現の仕方といいますか、芸術の域に達していたと、近くで見ていて思いました。スピードや安打を打つ価値を改めて認識させてくれたのではないでしょうか」

 ――04年にはシーズン最多安打記録となる262安打を達成。数々の記録を残してきた中で、どんなところに非凡さを感じましたか。

 「イチローほど数字や記録と…

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